ほんの少し口に含むだけで、強烈な酸味を放つすだちは、料理の薬味や風味づけに使われる果物です。
柑橘類の中で酸味が特に強いものを、香酸柑橘類(こうさんかんきつ)と呼びます。
すだち、ゆず、レモン、ライムや、近年人気が高まっている、シークヮーサーも仲間のひとつです。

すだちは生産量トップクラス
日本国内で生産されている、香酸柑橘類は40種類程。
そのうち、すだち、かぼす、ゆずの3種類で、国内生産量の8割を占めています。
ゆずの生産量が一番多く、次いですだち、かぼすと続きます。
2017年の農林水産省の統計では、すだちの収穫量は約4150トンでした。そのうち98%が、徳島県で生産されています。
よく似た仲間
すだち(酢橘)と、かぼす(香母酢)は旬の時期、色や形がとてもよく似ています。
皆さんは違いをご存じですか?
すだち…小粒な果実で、主な産地は徳島県。さっぱりした酸味で、サンマの塩焼や松茸との相性が良い。

かぼす…すだちより大きく、主な産地は大分県。果汁にほのかな甘みが感じられる。ふぐ料理、お吸い物に使われる。

旬の時期は?
すだちはハウス栽培も盛んに行われており、通年を通して出荷されています。
露地物のすだちは8~10月の、真夏から秋にかけてが旬で、9月頃に最盛期をむかえます。
完熟すると香りが次第に弱くなってしまうため、緑色の未完熟なうちに収穫します。
果物なので、すだちにも食べごろがあるんですね。

酸味の正体
爽やかな酸味の正体は、クエン酸という栄養素です。
ランニングなどの、有酸素運動を習慣にされている方は、すぐにピン!ときたのではないでしょうか?

香酸柑橘類の特徴である、クエン酸には、疲労回復効果があるといわれています。
人間が活動をするには、糖質・たんぱく質・脂質の3つの栄養素から、エネルギー(熱)を生みださなければいけません。そのとき酸素や、クエン酸が必要になります。
栄養学ではその働きを、エネルギー代謝と呼んでいます。
運動中にクエン酸を摂り、エネルギー供給量を増やすと、疲れることなく長時間の運動が可能です。
クエン酸はすだちだけでなく、お酢や梅干、イチゴやキウイなどの果物にも含まれます。
エネルギー代謝は毎日休むことなく、体内でおこなわれているので、日常生活でも食べ物からクエン酸を摂取する事をおススメします。

代謝が悪くなると
人間は生活習慣が乱れ、エネルギー代謝がうまくできなくなると、だるさや筋肉の張りなど肉体的な疲労となって身体に現れます。
疲労が自律神経の乱れにつながり、イライラしやすくなったり、気分が落ち込みやすくなったり、精神的な変化となって現れる場合もあります。

エネルギー代謝を考える上で、栄養と運動は切り離せません。
食事を摂るとき、糖質・たんぱく質・脂質のバランスを、少しだけ意識してみてください。
現代人は3つの栄養素のうち、たんぱく質が不足しがちになります。
コンビニで手軽に食べられる鶏肉などを上手に取り入れると良いでしょう。
1日のうちの5~10分だけ、何も考えずに外を歩くだけでも、健康には十分な効果が得られます。
自分の無理のない範囲で、まずは1週間続けてみてください。少しの積み重ねが、習慣になっていきます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました♪
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